建築実例
Works
Case.1 平屋に住まう
限られた敷地にも魅力的な平屋が建つ。設計力がもたらした会心の一棟。
S様邸
階段の上り下りが不要、同一平面上に生活空間があるので家族の一体感が図れて動線もシンプル、さらに二階部分がないため構造的強度が高く、耐震性に優れる・・・ など平屋のメリットはさまざま。反面、建設にはより大きな敷地面積が必要だったり、隣家との間隔が充分でないと日当たりの面で不利だったりといったデメリットも生じます。
こうしたマイナス面を上手に克服し、平屋の持つ魅力を最大限に引き出したのが今回のケース。
S様邸の場合、敷地面積が限られており、本来なら2階建てとして居住空間を稼ぎたいところです。しかし、施主様のご要望を尊重しながら室内空間を有効活用して、帖数以上の広さを感じさせる工夫を随所に採用しました。
たとえばリビングでは天井高を大きく取り、屋根形状を生かした勾配天井とすることで、上下方向の空間的ゆとりを確保し、開放感を演出。そのお陰で9帖とは思えないゆったりしたくつろぎのスペースが生まれました。
このほか、居室の天井照明を埋め込み型にしたり、天井と壁の間にある廻縁(まわりぶち)を省いて視覚的な圧迫感を排除するなど工夫を施しました。
また肝心な採光については、明り取り窓やトップライトを積極的に採用したほか、居室の開口部を2面以上取るという設計上のルールを徹底したことで十二分な日当たりを実現しています。
Gallery